DESIGN PHILOSOPHY

華硝の江戸切子

What’s EDOKIRIKO / 江戸切子について

江戸切子とは江戸時代末期に江戸(現、東京)で始まった伝統的ガラス工芸です。色ガラスを重ねた「色被せガラス」と呼ばれるガラスの器に伝統的な紋様のカットが施されています。種類も豊富で、小さなぐい呑みから大型の花器に至るまで様々なものがあります。

一般的に、江戸切子には伝統的な紋様のみが用いられることが多いのですが、華硝は伝統的な紋様だけでなく、独自に考案した紋様も用いていることが大きな特徴になっています。例えば「菊つなぎ」という伝統的な紋様がありますが、華硝ではそれをさらに発展させた「糸菊つなぎ」という紋様を考案し採用しています。緻密さでは他の工房の江戸切子とは比較にならないくらい細かく、華硝の江戸切子の代表的な紋様の一つになっています。さらに完全オリジナルの紋様である「米つなぎ」は、自動車メーカーのCMや2008年の洞爺湖サミットの際に国賓への贈呈品として採用されたワイングラスにも使用されており、世界的にも高い評価を受けている紋様です。当工房でも施せるのは二代目熊倉隆一のみです。華硝の紋様に関する詳しい説明は独自の紋様についてでさらにご紹介します。

※「糸菊つなぎ」と「米つなぎ」は意匠登録されており、他の工房では使用できません。

ぐい呑み(プレミアム・サン)
糸菊つなぎを採用した三代目熊倉隆行作
ぐい呑み(プレミアム・サン)
2015年最新作
米つなぎワイングラス
2008年の洞爺湖サミットの際に
国賓への贈呈品として採用された
米つなぎワイングラス
華硝流花器
糸菊つなぎと大胆なカットを
採用した二代目熊倉隆一作の
華硝流花器

紋様以外にも華硝の江戸切子を特徴付けているものがあります。それは全工程が全て手作業であるということです。ほとんどの工房では「磨き」という工程で硫酸・フッ化水素等を使用した「酸磨き」を採用していますが、華硝では全ての江戸切子を「手磨き」で仕上げています。酸磨きに使用される薬品は劇薬で地球環境に悪いだけでなく、カットの表面が解けて大切な輝きが失われてしまいます。ガラス本来の輝きと繊細な切子の紋様の美しさが調和した“本物”の江戸切子を皆様にお届けするために、華硝は誇りとこだわりをもって創作しつづけています。

酸磨きの例

酸磨き

劇薬によってガラス表面が溶けて被せてある色が薄くなってしまう。カット面の輝きも乏しい。

酸磨きの例

手磨き

被せてある色が損なわれない。カット面の輝きも損なわれない。具体的な工法は企業秘密。

Original Pattern / 独自の紋様について

華硝では、江戸時代から広く伝わる伝統的な紋様の他に、独自に考案した紋様も採用しています。独自の紋様は全て意匠登録がなされています。他工房の江戸切子では見ることのできない繊細で美しい紋様の数々をご堪能ください。

TRADITIONAL DESIGN

魚子

魚子 (ななこ)

魚の子というその名の通り、
魚卵の粒が繋がっている形を
モチーフにした文様です。

籠目

籠目 (かごめ)

竹で編んだ籠の網目を
モチーフにしたといわれる
伝統的な文様です。

矢来

矢来 (やらい)

竹などで荒く組んだ柵を
モチーフにした
伝統的な文様です。

ORIGINAL DESIGN

玉市松

玉市松* (たまいちまつ)

まんまるいすり硝子が
特徴のモダンなデザイン。
手磨きの技術を生かした
華硝のオリジナルデザイン。

意匠登録 No.1230092


麻の葉つなぎ

麻の葉つなぎ*

麻の葉を均等に
正六角形に並べた
伝統的な紋様を
江戸切子に採用しました。

商標登録済


糸菊つなぎ

糸菊つなぎ*

「菊つなぎ」という伝統的
紋様を華硝の技で
より緻密に美しく表現。
華硝の代表的な紋様です。

意匠登録 No.1082713
商標登録済

米つなぎ

米つなぎ* *

究極のシンプルな紋様で
華やかさを表現したいと
生み出された紋様です。
世界で一人しか施せません。

意匠登録 No.1082714
商標登録済
著作権登録 第37283号の1

※「米つなぎ」は弊社で考案をしたオリジナルの紋様です。従来の江戸切子の紋様には全くないものになります。そのため様々な用途(ガラス製品以外のものでも)で使用する場合には必ず事前に申し出をお願い致します。用途に応じてご相談をさせていただいております。その他オリジナル紋様の使用に関しましても同様にお願い申し上げます。

Our Studio / 工房について

華硝の工房は今から70年前に熊倉硝子工芸という工房でスタートをして、1980年代に「江戸切子の店華硝」という直営店をオープンして以来、常にお客様に美しいものをご覧いただきたいという思いを持って、江戸切子の製造を行っています。

スタッフは江戸切子の工房の中ではとても多くて13名。スクール専属のスタッフや、体験と営業を兼ねるスタッフや、制作の専門スタッフなど、自分の専門を持って仕事をしています。

意外といわれるのが若いスタッフがメインの工房であること。一番の技術者の社長を囲んで、いつも大学のゼミみたいに和気藹々と仕事をしています。20代~40代のスタッフが10名になります。

華硝ではデザイナーやコンサルタントもなく、すべてスタッフが企画、運営し、作品のデザインも行っています。そのため、「華硝」というスタイルが作品からスクール運営、プロジェクト、すべてに流れています。

この先も華硝らしいものづくりを続けていきたいと思っています。